清水こぼれ話

私どもの住んでいる、この静岡県清水市は気候温暖でとても住みよいところです。その清水市の中心を流れる巴川の辺に、玉川楼と併設の小さなホテル リバーサイド イン 玉川があります。私どもの創業は江戸の終わり頃で、はじめは鰻料理が専門でした。昭和になって本格的な日本料理の店になり、旅館も兼ねるようになりました。ついでに申させて頂きますと、料理店に結婚式場をそなえたのは静岡県で最初だそうです。平成になって、併設ホテルとして、小さなリバーサイド イン 玉川をはじめさせていただきました。お蔭様で、多くの方々にご贔屓賜り有り難く思っております。

さて、これから“清水こぼれ話”と題して,当地静岡県のちょっとした話とか、郷土料理、名物とか、勝手な話をさせていただきます。よろしくご笑覧下さいます様。

それでは、この地の名物、名産について記してみます。これから、ずっと続けるつもりですので、ご意見がございましたら メール又は、お手紙を玉川楼までいただければ、とてもうれしく存じます。

"興津鯛のこと”

“このあたりもみじめずらし興津鯛” これは馬琴道中記にありますが、興津鯛とはいわゆる甘鯛のことで、この甘鯛をかるく干したものを干興津と言ってこの地の名物になっています。清水市の東京よりに興津と言うところがあり、現在は臨済宗の名刹である清見寺があり、古く万葉の時代より知られた所ですが、このあたりでとれた甘鯛でつくったからそう言うのかもしれません。駿国雑志と言う古い書物に、江戸城すす払いの日、十二月十三日に家康に甘鯛が出された時、家康が側にいた興津の方にたずねて、“これ興津、鯛か”と言ったのが始まり、と記されています。甘鯛は、生で食べるよりもさっと干した方がずっと美味しく、静岡では焼いた甘鯛の鱗もいっしょに食べるのが、古くからの食べかたです。江戸時代でもそうだったようですが、なかなかこの地でとれる事少なく、本当に美味しい干興津をお出しすることが出来にくくなっております。静岡は暖かい土地ですので,紅葉することがめずらしい訳?ですが、興津鯛も珍しくなってしまいました。

”鰹の角煮”

"鰹の角煮"も静岡の名産です。これは、静岡の名門料亭佐の春さんがはじめてつくったもので、言わば元祖です。大正の末か昭和の始め頃でしょうか、当時の料理屋は、鰹の時期になりますと、若い板前さん達が天秤をかついで町に売りに出たそうです。しかしどうしても売れ残ることがあり、その始末として考え出されたのが、この角煮でした。始めは、料亭に来られるお客様に、照焼きとか、味噌漬けなど料理法を色々考えてだしていたのですが、常連のお客様の多い料亭故、そうそう同じ物をだすわけにもゆかず、遂に保存しておこうと出来たのが角煮でした。生姜と隠しに黒砂糖を入れた角煮が出来るまでには、試行錯誤があったとはおもいますが、一般の家庭にも広まって、今では、この手法で鮪を材料にしたものもつくられ、ちょっとした菓子のようなものもできました。

”桜海老のこと”

“桜海老”をご存知でしょうか。これこそ当地の特産物です。桜海老は、日本では駿河湾でしか獲れません。

明治の中頃、土地の漁師さんがうっかり忘れた網に偶然入っていたのを見つけて以来、名物となりました。以前は、時期になりますと、海岸に桜海老を干して、あたかも緋毛氈を広げたような光景が見られたものでした。今では生で食べる事も多いのですが、地元では、天ぷら、佃煮、五目すし等にします。

私個人は桜海老の煎りつけが最も好きです。干した桜海老を、鍋に少しずつ入れて煎り、あらかじめ醤油,みりん、水飴で作ったたれと、煎り胡麻をからめるだけのものです。

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